
無添加ペットフードで健康長寿!効果と人気のフードを紹介

この記事では、無添加ペットフードの定義や種類やアレルギー軽減、毛艶・皮膚改善、消化吸収向上などの効果について解説します。また、国内で人気の無添加フードをはじめ、原材料の見極め方や年齢・体質に合わせたフード選び、安全な与え方や保存方法にも触れ、ペットの健康と長寿を実現するための知識が得られます。
無添加ペットフードとは?
無添加の定義
無添加ペットフードとは、酸化防止剤や香料、保存料、着色料などの化学添加物を使用していないドッグフードのことです。しかし、無添加=添加物が一切入っていないというフードではありません。
ペットフードの無添加表示については、ペットフード安全法や公正競争規約などの規定に基づいて行われます。
ペットフード安全法においての添加物は、製造に使用した添加物は記載しますが、原材料に含まれる添加物の表示は任意表示となります。
Q.15 ペットフードの原材料に含まれる添加物を表示する必要はありますか。
A.15 原材料名にはペットフードの製造に使用した添加物を記載しますが、原材料に含まれる添加物の表示は任意表示となります。例えば「かにかま」や「チーズ」などの食品をペットフードに配合する場合、「かにかま」、「チーズ」を原材料名として表示します。
引用元:農林水産省 ペットフード安全法 表示に関するQ&A
「かにかま」に赤い色素が使用されている場合、色素を原材料として表示することは任意ですが、消費者からの問合せには対応できるようにしておくことが望ましいと考えられます。

成分表示に「添加物」の記載がない場合でも、「原材料」として添加物が含まれているケースもあります。
ペットフードの表示に関する公正競争規約及び同施行規則では、添加物について下記のように書かれています。
(4) 「無添加」、「不使用」又はこれらに類似する用語は、無添加である原材料名等が明
引用元:ペ ッ ト フ ー ド の 表 示 に 関 す る公 正 競 争 規 約 施 行 規 則
確に併記され、かつ、当該原材料につき、次のア又はイの基準を満たす場合に限り、表
示することができる。
ア 添加物以外の原材料に係る表示については、ペットフードの全ての製造工程に
おいて当該原材料が使用されていないことが確認できる場合
イ 添加物に係る表示については、当該添加物につき、ペットフードの表示のため
の添加物便覧に記載された添加物(加工助剤、キャリーオーバー及び栄養強化目
的で使用されるものを含む。)を一切使用していないことが確認できる場合



「どの添加物が無添加」なのか記載されているフードを選ぶことが大切です。
無添加と表示されていても、必要な栄養素であるビタミン・ミネラル類は、添加されているフードがほとんどです。
すべての添加物がペットに健康被害を与えるわけではありません。健康をサポートするために使用される添加物もあるということ理解しておきましょう。
無添加ペットフードのメリット・デメリット
メリット
無添加ペットフードの主要なメリットは、化学添加物による体内負担の軽減と自然食品の持つ本来の栄養素を摂取できる点です。特に、敏感な体質やアレルギー傾向のあるペットに対しては、体調を整えたり皮膚や毛艶の改善につながる可能性があるとされています。また、原材料にこだわることで、ペットの健康長寿をサポートする効果も期待されています。
デメリット
一方で、無添加ペットフードにはデメリットも存在します。まず、製造過程で添加物を使用しないため、保存性が低く、保存方法や消費期限に厳密な管理が求められます。また、天然素材を使用する分、製造コストが高くなるため、市場価格が比較的高めである点も考慮する必要があります。ペットの個々の健康状態や好みに合わせた選択が重要です。
無添加ペットフードの効果


健康寿命の延伸
無添加ペットフードは、天然成分を中心とした栄養バランスの取れた食事を提供することで、ペットが健康寿命を延ばす効果が期待されます。過剰な添加物を排除することで、内臓や免疫機能にかかる負担が軽減され、長期にわたって健やかな生活を送るための土台が整います。
アレルギーの軽減
無添加ペットフードは、化学的な添加物が含まれていないため、アレルギー反応を引き起こす可能性が低く、敏感な体質のペットにも優しいとされています。食材そのものの持つ安全性の高さや、原材料の厳選された品質管理により、皮膚のかゆみや炎症、消化器症状などのアレルギー関連症状を軽減する効果が期待できます。
毛艶・皮膚の改善
ペットの毛艶や皮膚の状態は、栄養バランスと食材の質に大きく影響されます。無添加ペットフードでは、必須脂肪酸やビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、これらの栄養素が皮膚の健康維持や被毛の光沢を向上させる役割を果たします。継続的に摂取することで、皮膚の乾燥やかゆみを防ぎ、健康的な毛並みを実現します。
消化吸収の向上
消化吸収の効率は、ペットの健康維持にとって非常に重要です。無添加ペットフードは、自然な食材そのものの持つ酵素や消化しやすいたんぱく質、適切な脂肪分などにより、消化器官への負担が軽減される設計となっています。これにより、消化不良や便のトラブルが少なく、栄養素を効率的に吸収できる体質作りに寄与します。
人気の無添加ペットフードブランド


無添加ペットフードは、従来の加工過程で使用されがちな保存料や合成着色料を一切使用せず、原材料本来の旨味と栄養素をしっかり保持している点が魅力です。ここでは、実績と信頼のある無添加ペットフードブランドとして、3ブランドをご紹介します。各ブランドとも、愛犬・愛猫の健康維持を目標に、安全性と栄養バランスを徹底的に追求しています。
カナガン
カナガンの特徴とおすすめポイント


カナガンは、ペットフード市場において無添加の基準を高く設定し、自然由来の原材料にこだわったレシピが大きな特徴です。グレインフリーの配合により、消化に負担をかけず、アレルギーのリスクを軽減します。また、犬・猫それぞれに必要なビタミンやミネラルも豊富に含まれており、皮膚や被毛の健康維持にも効果的です。犬や猫の健康長寿を目指すオーナーから高い評価を得ており、健康志向のペットフードとして注目されています。
アカナ・オリジン


アカナ・オリジンの特徴とおすすめポイント
アカナとオリジンは、どちらもチャンピオンペットフーズ社が製造販売しているカナダのペットフードブランドです。同じコンセプトで作られていますが、オリジンとアカナの大きな違いは、肉原材料の割合です。 オリジンは80%以上、アカナは最大60%。たんぱく質が豊富な肉を主原料として、犬猫が美味しく食べてくれる新鮮で栄養価の高いフードです。無添加・グレインフリーのレシピは、消化吸収をサポートしつつ、ペット本来の健康維持に必要な栄養を提供します。
犬猫生活


犬猫生活の特徴とおすすめポイント
安心・安全にこだわった国産のフードブランドです。原材料の添加物までチェックされ、保存料・⾹料・着⾊料が無添加のものだけでつくられており、すべての原材料の産地を公開しています。穀物を⼀切使⽤しないグレインフリーか、リスクの低い⽶類のみを使⽤したグルテンフリーなので、アレルギーもおきにくいフードです。
国産・無添加のフードを探している場合は犬猫生活からはじめてみるのがおすすめです。
無添加ペットフードの選び方


原材料のチェックポイント
無添加ペットフードを選ぶ際には、まず原材料の品質を十分に確認することが重要です。安心して与えられるフードかどうかは、原材料の産地、加工方法、使用されている成分が明示されているかに大きく依存します。添加物が含まれていないだけでなく、無農薬や有機栽培された作物が使われている場合もあります。以下の表は、チェックすべき原材料のポイントを整理したものです。
項目 | 確認ポイント |
---|---|
原産地表示 | 詳細な産地情報が記載されているか |
成分表示 | 使用されている肉、魚、野菜の種類とその割合を確認する |
添加物不使用の証明 | 人工着色料、保存料、香料、酸化防止剤などが不使用である旨が明示されているか |
栄養バランス | ペットの健康をサポートするために必要な栄養素がバランス良く含まれているか |
また、パッケージに記載されている製造工程や衛生管理体制も、安心して与えるための重要な情報です。
年齢や体質に合わせたフード選び
ペットそれぞれの年齢、体質、健康状態に応じたフード選びも非常に重要です。成長期や老齢期、アレルギー体質、肥満傾向など、ペットのライフステージに合わせて適切な栄養素のバランスが求められます。年齢別の栄養管理や健康状態に合わせた配合は、食事から健康を維持するうえで大きな役割を果たします。
以下の表は、各ライフステージに応じたフード選びのポイントをまとめたものです。
ライフステージ | 選び方のポイント |
---|---|
子犬・子猫 | 高エネルギー源、発育に必要な栄養素(カルシウム、タンパク質、ビタミン類)を豊富に含む |
成犬・成猫 | バランスの取れた栄養素が含まれており、消化吸収に優れた成分が使用されていること |
老犬・老猫 | 消化機能や免疫力の低下に配慮し、繊維質や必須アミノ酸、ミネラルバランスが整えられている |
体質やアレルギー傾向 | アレルギーを引き起こしやすい成分(特定の穀物や添加物など)が使われていない |
ペットの健康状態や特有のアレルギー、体質を把握するためには、日常的な健康診断や獣医師の意見を参考にすることが大切です。


無添加ペットフードを与える上での注意点


無添加ペットフードは、添加物を使用していない分、原材料そのものの品質が重要となり、ペットの健康を守るためにいくつかの点に注意する必要があります。ここでは、無添加ペットフードを与える際の具体的な注意点について詳しく解説します。
切り替え方法
従来のペットフードから無添加ペットフードへ切り替える際は、消化器系への負担を軽減するために徐々に混合比率を変える方法が推奨されます。急激な変更は、下痢や嘔吐などの消化不良を引き起こす可能性があるため、体調の変化を十分に観察しながら慎重に進めることが大切です。
期間 | 従来フードと無添加フードの割合 | 注意点 |
---|---|---|
1~2日目 | 従来90% / 無添加10% | ペットの反応を観察 |
3~4日目 | 従来70% / 無添加30% | 混合比率を徐々に変更 |
5~6日目 | 従来50% / 無添加50% | 消化状態に注意 |
7日目以降 | 無添加100% | 体調の変化をしっかり確認 |
保存方法
無添加ペットフードは、添加物が含まれていないため、酸化やカビの発生などによる劣化リスクが高くなります。適切な保存方法を実施し、ペットフード本来の栄養素や風味を保つことが重要です。
保存時のポイントは以下の通りです。
- 温度、湿度の低い冷暗所で、温度差があまりなく風通しの良い涼しい場所での常温保管。
- 日の当たらない場所。未開封の状態でも、直射日光のあたる場所での保管は避ける。
- 開封後は、密閉できる容器に移し替え酸素に触れることで起こる酸化をできるだけ防ぐ。
- パッケージに記載された期限は必ず守り、開封後は1ヶ月以内に食べきるようにする。
アレルギーへの配慮
無添加だからといってすべてのペットに合うわけではなく、個体差や過去のアレルギー歴によっては、特定の原材料に対してアレルギー反応を示す場合があります。アレルギー症状が現れた場合は、すぐにそのフードの使用を中止し、専門の獣医師に相談することが必要です。
アレルギー対策としては、以下の点に注意してください。
- 新しい無添加ペットフードを試す際は、初めは少量から始める。
- 原材料表示を十分に確認し、過去にアレルギーを発症した成分が含まれていないかチェックする。
- 体調の変化、皮膚や毛艶の状態、消化状態を日々観察する。
以上のように、無添加ペットフードを与える際は慎重な切り替え方法、適切な保存管理、そしてアレルギーへの細やかな配慮を実践することが、ペットの健康を守るために非常に重要です。日々の管理と観察を怠らず、ペットの体調変化に敏感に反応することで、安心して無添加ペットフードを取り入れることが可能になります。


まとめ
今回は無添加ペットフードについて解説しました。「無添加」といっても法令やルールでは、一部任意表記でよいとされているため、完全無添加のペットフードを探すのは難しいかもしれません。
しかしながら「添加物が入っているから健康に悪い」というわけではありません。愛犬愛猫の健康のためにフードを探す際には、無添加以外にも「何が使われていて・何が使われていないか」をしっかり確認しましょう。
今回紹介したフードブランドも参考に、この記事が愛犬愛猫のより良い食生活に一助できれば幸いです。

