
【猫の病院】費用は?症状別おすすめ病院&連れて行く際の注意点

愛猫の健康に不安を感じた時、「どんな症状で病院に連れて行くべき?」「費用はどのくらいかかるの?」「良い病院の選び方は?」など、様々な疑問が浮かびますよね。この記事では、猫を病院に連れて行くべき代表的な症状や、気になる費用の相場、夜間診療や高度医療など症状別のおすすめ病院、そして病院選びのポイントや連れて行く際の注意点まで解説します。この記事を読めば、いざという時に慌てず適切な対応ができるようになり、安心して愛猫の健康を守ることができます。適切な知識を身につけて、愛猫との幸せな暮らしを長く続けましょう。
猫を病院に連れて行くべき症状

愛猫の健康を守るためには、異変にいち早く気づき、適切なタイミングで動物病院を受診することが重要です。猫は自分の不調を隠す習性があるため、些細な変化も見逃さないようにしましょう。
食欲不振・嘔吐
猫が食欲不振になったり、嘔吐する場合は、消化器系の問題、感染症、異物誤飲など様々な原因が考えられます。嘔吐の回数や吐しゃ物の内容、食欲の程度などを観察し、早めに獣医師に相談しましょう。特に子猫や高齢猫の場合は、脱水症状に陥りやすいため注意が必要です。
吐き気や嘔吐の原因となる猫の病気の一例
- 急性胃腸炎:発症から数日以内の胃腸炎。合わない食べ物や異物の誤飲、薬物の影響、ウイルス感染などが原因で突然起こる。激しい吐き気(よだれ)、嘔吐、食欲不振などの症状が急激に現れ、腸炎を起こしている場合は下痢症状も引き起こします。ストレスが原因になることもあります。
- 腸閉塞:異物や腫瘍などによって腸が詰まる病気。毛球症も腸閉塞の原因となります。激しい嘔吐、腹痛、食欲不振などの症状が現れ、命に関わる危険性もあります。
- 膵炎:膵臓に炎症が起こる病気。原因不明のことが多く慢性的な場合と急性の場合がある。急性の場合は嘔吐、下痢、腹痛、脱水、多飲多尿などの症状が見られます。
- 腎不全:腎臓の機能が低下する病気。長期間続くと慢性腎不全となる。嘔吐、多飲多尿、食欲不振、体重減少などの症状が現れます。老齢での発症が多く、死亡率も高い。
下痢・便秘
下痢や便秘も、様々な原因が考えられます。感染症、寄生虫、食物アレルギーなども原因となることがあります。排便の回数や便の状態、食欲などを観察し、必要に応じて獣医師に相談しましょう。
下痢の原因となる猫の病気の一例
- 食中毒:猫にとって有害になる食物や、腐敗した食物で増殖した細菌などを摂取することで起こる。口から泡を吹く、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れます。
- 寄生虫感染:回虫、鉤虫、条虫などの寄生虫が腸内に寄生することで起こる。下痢、嘔吐、食欲不振、体重減少などの症状が見られます。
- 猫伝染性腹膜炎(FIP):腸コロナウイルスによって引き起こされる重篤な病気。腹膜炎を引き起こし、腹水が溜まり下痢、発熱などの症状が見られます。死亡率が非常に高い。

便や吐瀉物は、病院に行く際にビニール袋などに入れて持っていくと検査がしやすくなります。
くしゃみ・鼻水
くしゃみや鼻水は、猫風邪などの感染症、アレルギーなどが原因で起こることがあります。くしゃみの頻度や、鼻水の色(透明、白、緑、黄色)などをよく観察しましょう。症状が続く場合や、目ヤニや発熱を伴う場合は、早めに獣医師に相談してください。
元気がない・ぐったりしている
猫がいつもより元気がなく、ぐったりしている場合は、何らかの病気が隠れている可能性があります。食欲不振、嘔吐、下痢、発熱などを伴う場合や普段と違う行動が見られる場合も要注意です。
怪我をしている
猫が怪我をしている場合は、傷の程度に応じて適切な処置が必要です。出血がひどい場合や、骨折が疑われる場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。軽い傷でも、感染症を防ぐために消毒などの処置が必要です。



猫は痛みを隠す習性があります。異変が合ったらすぐに病院に連れていきましょう。
その他、いつもと様子が違う場合
上記以外にも、いつもと違う様子が見られる場合は、注意が必要です。
- 水をたくさん飲む
- トイレの回数が増える
- 毛ヅヤが悪くなる
- 呼吸が荒くなる
- 歩き方がおかしい
少しでも気になることがあれば、獣医師に相談することをお勧めします。早期発見・早期治療が、猫の健康を守る上で非常に重要です。
猫の病院にかかる費用相場


猫の病院にかかる費用は、症状や治療内容、病院によって大きく異なります。以下に一般的な費用相場をまとめました。あくまで目安として捉え、具体的な費用は動物病院に直接お問い合わせください。
初診料
初診料は、初めてその病院にかかる際に発生する費用です。平均で1,500円程度です。時間外や休日に受診する場合は、割増料金がかかることもあります。
再診料
再診料は、2回目以降の診察で発生する費用です。平均750円程度です。初診料よりも安価に設定されていることが多いです。
予防接種
予防接種は、猫の伝染病を予防するために重要なものです。混合ワクチン(猫三種混合ワクチン、猫五種混合ワクチンなど)の費用は、4,000円~6,500円程度です。地域や病院によって費用は異なります。
検査費用
検査項目 | 費用相場 |
---|---|
血液検査 | 1,000円~10,000円程度 ※検査項目・数で料金が変動 |
尿検査 | 1,000円~3,000円程度 |
便検査 | 1,000円~3,000円程度 |
レントゲン検査 | 3,000円~ /1枚 程度 ※サイズ・枚数で料金が変動 |
超音波検査 | 3,000円~10,000円程度 ※検査部位ごとに料金が変動 |
手術費用
手術費用は、手術の種類や難易度によって大きく異なります。簡単な手術であれば20,000円~50,000円程度ですが、複雑な手術になると数十万円かかる場合もあります。術前の検査費用や術後の入院費用、投薬費用なども別途必要になります。
上記はあくまで一般的な費用相場です。実際の費用は、動物病院によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。


症状別 おすすめの猫の病院


猫の症状に適した病院を選ぶことは、適切な治療を受ける上で非常に重要です。ここでは、症状別にどのような病院を選べば良いのか、具体的な例を挙げながら解説します。
設備
病院によって設備は大きく異なります。一般的な検査機器だけでなく、高度な検査や治療に対応できる設備が整っているか確認しましょう。血液検査機器、レントゲン、超音波診断装置、内視鏡、CT、MRIなど、どのような設備があるか事前に調べておくと安心です。特に、持病がある猫ちゃんの場合、必要な設備が整っている病院を選ぶことが大切です。
検査設備の例
検査 | 内容 |
---|---|
血液検査 | 貧血、炎症、感染症などの有無を調べます。 |
レントゲン検査 | 骨の状態や内臓の異常を確認します。 |
超音波検査 | 内臓の形状や動きをリアルタイムで観察します。 |
高度な医療が必要な場合は、大学病院や専門病院などの設備が充実した施設も検討しましょう。
夜間診療に対応している病院
夜間に猫が急に具合が悪くなった場合は、夜間診療に対応している動物病院を探す必要があります。多くの動物病院は日中のみの診療ですが、一部の病院では夜間や休日も診療を行っています。事前に近隣の夜間診療病院を調べておくことが大切です。夜間診療は割増料金がかかる場合があるので、事前に確認しておきましょう。
関東地方(東京都)の動物病院
病院名 | 住所 | 電話番号 | 診療時間 | 主な診療対象 | ウェブサイト |
---|---|---|---|---|---|
麻布PETクリニック | 東京都港区麻布台3-3-14TAS麻布台レジデンス1階 | 050-5491-7200 | 月.火.木.金.土.日 20:00-翌5:00 水 20:00-23:30 年中無休 | 犬・猫 | 病院HP |
杉並動物夜間救急医療センター | 東京都杉並区松庵2-19-15 | 03-3334-2850 | 20:00~23:00 土・日休診 | 主に犬・猫 | 病院HP |
ペテモ動物病院 亀戸 | 東京都江東区亀戸6-38-11ノビールメンテ・ウエダビル1F | 03-5609-6023 | 19:00~8:59 年中無休 | 主に犬・猫 | 病院HP |
武蔵野動物・救急救命センター | 東京都武蔵野市中町2-6-4 | 080-5487-6682 | 20:00~9:00 年中無休 | 犬・猫・エキゾチック | 病院HP |
ER八王子 動物高度医療 救命救急センター | 東京都八王子市南大沢4-7-2 ヤマザキ動物看護大学内 | 042-670-1277 | 24時間診療 | 主に犬・猫 | 病院HP |
動物救急センター ER文京 | 東京都文京区白山1-37-11白山カトウビル1F | 24時間診療 | 主に犬・猫 | 病院HP | |
港区動物救急医療センター 芝アニマルクリニック | 東京都港区芝公園2-2-11グランデイ芝公園1階 | 03-6432-4622 | 24時間診療 | 犬・猫・エキゾチック | 病院HP |
ひがし東京夜間救急動物医療センター | 東京都江東区亀戸6-38-11 ノビールメンテ・ウエダビル1F | 03-5858-9969 | 20:00〜3:00 年中無休 | 主に犬・猫・ウサギ・フェレット | 病院HP |
夜間救急動物病院 目黒 | 東京都目黒区碑文谷4-15-15フジビル | 03-5720-1299 | 20:00〜5:00 年中無休 | 犬・猫 | 病院HP |
近畿・中国地方の動物病院
病院名 | 住所 | 電話番号 | 診療時間 | 主な診療対象 | ウェブサイト |
---|---|---|---|---|---|
(大阪府) 大阪公立大学獣医学部附属獣医臨床センター | 大阪府泉佐野市りんくう往来北1番地の58 | 072-463-5939 | 21:00-翌4:30 電話受付 20:00~4:00 | 犬・猫・エキゾチック(うさぎ、小型齧歯類、小型鳥類のみ) | 病院HP |
(大阪府) 大阪どうぶつ夜間急病センター | 大阪府大阪市東成区中道3-8-11 | 06-4259-1212 | 21:00〜翌5:00 受付4:30まで 年中無休 | 主に犬・猫 | 病院HP |
(大阪府) 北摂夜間救急どうぶつ病院 | 大阪府箕面市船場東2-3-55 北摂ベッツセンタービル | 072-730-2199 | 21:00〜翌6:00 年中無休 | 主に犬・猫 | 病院HP |
(京都府) 京都夜間どうぶつ診療所 | 京都府久世郡久御山町佐山西ノ口10-1日本ファミリービル1F | 0774-44-3139 | 20:00〜00:00 年中無休 | 主に犬・猫 | 病院HP |
(京都府) 京都夜間動物救急センター | 京都府京都市南区上鳥羽仏現寺町11番地 京都動物愛護センター内 | 075-693-9912 | 21:30〜2:00 年中無休 | 主に犬・猫 | 病院HP |
(広島県) 広島夜間救急動物病院 | 広島県広島市東区温品2-8-40 | 082-508-6850 | 20:30~0:30 年中無休 | 主に犬・猫 | 病院HP |
上記は一例です。お住まいの地域で検索してみてください。


高度医療に対応している猫の病院
高度な医療設備を備え、専門的な知識と技術を持った獣医師が在籍する病院は、複雑な病気や手術が必要な場合に最適です。MRI、CT、内視鏡などの高度な医療機器を備えている病院を選ぶことで、より精度の高い診断と治療を受けることができます。高度医療は費用が高額になる傾向があるので、事前に費用の見積もりを確認しましょう。
腫瘍科
猫の腫瘍は、早期発見・早期治療が重要です。腫瘍科に特化した高度医療を提供している病院では、専門的な知識と技術を持った獣医師が、適切な診断と治療を提供します。
循環器科
心臓病は猫にとって深刻な病気です。循環器科に特化した高度医療を提供している病院では、高度な検査機器を用いて正確な診断を行い、適切な治療を提供します。
眼科
猫の眼科疾患は、早期発見・早期治療が重要です。眼科に特化した高度医療を提供している病院では、専門的な知識と技術を持った獣医師が、適切な診断と治療を提供します。



高度医療を行っている病院は、紹介状が必要な場合が多いため、かかりつけの獣医師に相談して紹介状をもらいましょう。
セカンドオピニオンを受け付けている猫の病院
セカンドオピニオンとは、現在受けている治療について、他の獣医師の意見を聞くことです。セカンドオピニオンを受けることで、より多角的な視点から治療方針を検討することができます。 セカンドオピニオンを受け付けている病院は、飼い主の不安や疑問に寄り添い、より良い治療法を一緒に考えてくれるでしょう。多くの動物病院はセカンドオピニオンを受け付けていますが、事前に確認することをお勧めします。初診時の診療情報や検査結果などを準備しておくとスムーズです。


大切な愛猫のかかりつけ医を選ぶことは、猫の健康を守る上で非常に重要です。最適な病院選びのために、以下のポイントを参考に、ご自身の猫ちゃんに合った病院を見つけてください。
獣医師の対応
獣医師の対応も重要なポイントです。飼い主の話を丁寧に聞いてくれるか、猫に優しく接してくれるか、治療方針を分かりやすく説明してくれるかなど、信頼できる獣医師かどうかを見極めましょう。セカンドオピニオンを求めることも視野に入れ、複数の獣医師の意見を聞くことも有効です。
また、猫専門病院や猫に詳しい獣医師がいる病院を選ぶことも、より専門的な知識と経験に基づいた診療を受けられる点でメリットがあります。
猫を得意としている CFC認定病院であるなど、猫の診療に力を入れている病院を選ぶと良いでしょう。
アクセスの良さ
かかりつけの動物病院は通院のしやすさも考慮しましょう。
自宅から近い、公共交通機関でアクセスしやすい、駐車場があるなど、緊急時にもすぐに駆けつけられる病院を選ぶことが重要です。特に高齢の猫や持病のある猫の場合は、通院の移動は負担となるため、アクセスの良い病院を選ぶことが大切です。
口コミ・評判
インターネット上の口コミや評判も参考になります。他の飼い主の体験談や評価を参考に、病院の雰囲気や獣医師の対応などを事前に確認することができます。ただし、口コミはあくまでも個人の感想であるため、参考程度にとどめ、最終的には自分で病院を訪れて判断することが重要です。
様々な情報を総合的に判断し、愛猫にとって最適な病院を選びましょう。実際に病院を訪れて、院内の雰囲気やスタッフの対応を確認することもおすすめです。疑問点は遠慮なく質問し、納得した上で病院を選ぶことが大切です。


猫を病院に連れて行く際の注意点


愛猫が少しでも具合が悪そうにしていたら、飼い主としては心配でたまりません。動物病院へ連れて行くべきか迷うこともあるでしょう。少しでも異変を感じたら、まずは動物病院に電話で相談することをおすすめします。実際に連れて行く際にも、猫にも飼い主にも負担が少ないように、いくつかの注意点があります。
キャリーバッグに入れる
猫を病院に連れて行く際は、必ずキャリーバッグを使用しましょう。移動中の安全確保はもちろん、院内での他の動物との接触を防ぎ、感染症のリスクを軽減するためにも重要です。キャリーバッグに慣れていない猫は、嫌がって入らないこともあります。日頃からキャリーバッグを部屋に置いておき、おもちゃを入れたり、中でご飯を食べさせたりして、安全で快適な場所だと認識させておくことが大切です。
タオルや毛布で包む
キャリーバッグに入れた後、タオルや毛布で包んであげると、猫は安心できます。特に病院内は慣れない匂いや音で猫は不安を感じやすいので、暗く静かな環境を作ってあげることが大切です。ただし、呼吸が苦しくならないように注意しましょう。また、夏場は保冷剤などを活用し、熱中症対策も忘れずに行いましょう。



洗濯ネットに入れてからキャリーに入れると、診察の際にキャリーからの出し入れが楽になります。
事前に電話連絡をする
病院へ行く前に、電話で症状や来院希望日時を伝えておくのがおすすめです。混雑状況や待ち時間、必要な持ち物などを確認できます。また、猫の状態によっては、来院時間を調整してもらえる場合もあります。特に緊急性の高い症状の場合は、迅速な対応が必要です。
まとめ
この記事では、猫を病院に連れて行くべき症状、費用相場、病院の選び方、連れて行く際の注意点などを解説しました。愛猫の健康を守るためには、日頃からよく観察し、少しでも異変を感じたら動物病院に相談することが大切です。費用は症状や検査内容によって大きく変動しますが、事前に確認しておくと安心です。
この記事が、飼い主さんと愛猫の健康管理に役立つことを願っています。



