
【動画解説】犬のブラッシングでスキンシップ!嫌がる犬への対処法も

愛犬とのスキンシップに欠かせないブラッシング。でも、正しいやり方や頻度が分からず悩んでいませんか?この記事では、犬のブラッシングの必要性から、具体的な方法、嫌がる犬への対処法まで、獣医師監修の情報に基づき分かりやすく解説します。
短毛種、長毛種、換毛期など、犬種や被毛の状態に合わせたブラッシング方法を動画で分かりやすく解説しているので、初めての方でも安心です。さらに、よくある質問もまとめました。この記事を読めば、愛犬の健康維持とスキンシップを深めるためのブラッシングのコツが全て分かるので参考にしてください。
犬のブラッシングの必要性

犬にとってブラッシングは、単なる毛並みの整理だけでなく、健康維持や飼い主とのコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たします。ブラッシングを適切に行うと、様々なメリットが得られます。愛犬との幸せな生活を送るためにも、ブラッシングの必要性を理解し、日々のケアに取り入れていきましょう。
ブラッシングで得られる効果
ブラッシングには、犬の健康維持と飼い主とのスキンシップ促進という2つの大きな効果があります。
犬の健康維持
ブラッシングは、被毛の健康を保つだけでなく、皮膚の健康状態をチェックする上でも重要です。具体的には以下のような効果が期待できます。
期待できる効果 | 詳細 |
抜け毛や汚れの除去 | ブラッシングによって抜け毛やホコリ、汚れを取り除くことで、皮膚病や寄生虫の予防につながります。 |
血行促進 | ブラッシングは皮膚を適度に刺激し、血行を促進します。新陳代謝が活発になり、健康な被毛の成長を促します。 |
皮膚トラブルの早期発見 | ブラッシングを通して皮膚の状態をチェックすると、湿疹、腫瘍、寄生虫などの皮膚トラブルを早期に発見し、適切な対処ができます。 |
被毛のもつれの防止 | 特に長毛種の犬の場合、被毛がもつれると皮膚炎や毛玉による不快感を引き起こす可能性があります。 ブラッシングはもつれの発生を防ぎ、美しい被毛を保ちます。 |
体温調節のサポート | ブラッシングは、換毛期に古い毛を取り除き、新しい毛の成長を促すことで、犬の体温調節をサポートします。夏は涼しく、冬は暖かい環境を保つのに役立ちます。 |
飼い主とのスキンシップ
ブラッシングは、犬と飼い主のスキンシップを深める絶好の機会です。優しく声をかけながらブラッシングすると、犬は安心感と愛情を感じ、飼い主との絆を深められます。また、ブラッシングを通して犬の体に触れると、健康状態の変化にも気づきやすくなります。
ブラッシングの頻度
ブラッシングの理想的な頻度は、犬種や被毛の状態、季節によって異なります。
犬種による違い

犬種 | 頻度 |
---|---|
短毛種(スムースコートチワワ、フレンチブルドッグなど) | 週1~2回程度 |
中毛種(柴犬、ビーグルなど) | 週2~3回程度 |
長毛種(ポメラニアン、ヨークシャーテリアなど) | 毎日 |
被毛の状態による違い
換毛期には、抜け毛が多くなるため、毎日ブラッシングを行うことが推奨されます。また、被毛がもつれやすい犬の場合は、こまめなブラッシングが必要です。普段から犬の被毛の状態を観察し、適切な頻度でブラッシングを行いましょう。
犬のブラッシングに必要な道具

愛犬のブラッシングには、犬種や被毛の状態、目的に合わせて適切な道具を選ぶことが大切です。それぞれの道具の特徴を理解し、使い分けると、より効果的なブラッシングが行えます。
スリッカーブラシ

スリッカーブラシは、細い金属製のピンが密集したブラシです。抜け毛やもつれ毛を取り除くのに効果的で、特に換毛期には必須のアイテムと言えるでしょう。ピン先が丸くなっているものが多く、皮膚への負担を軽減できます。皮膚が弱い犬には、ラバークッション付きのものを選ぶとより安心です。
使用する際は、毛の流れに沿って優しくブラッシングすることが重要です。力を入れてしまうと皮膚を傷つける可能性があるので注意しましょう。短毛種から長毛種まで幅広く使用できますが、特にアンダーコートの多い犬種におすすめです。Amazon
コーム

コームは、粗目と細目の歯が一体となっているものが一般的です。スリッカーブラシで毛のもつれをある程度ほぐした後、仕上げとして使用することで、より滑らかな被毛に整えることができます。コームは毛玉のチェックにも役立ちます。 定期的にコームを通し、毛玉の有無を確認することで、早期発見・早期対処につながります。また、部分的に毛玉ができてしまった場合は、コームの先端を使って優しくほぐすことも可能です。
金属製だけでなく、樹脂製や木製のものもあります。素材によって使い心地が異なるため、愛犬に合ったものを選びましょう。目の細かいコームは、ノミやダニの発見にも役立ちます。 Amazon
獣毛ブラシ

獣毛ブラシは、豚毛や猪毛などの天然毛を使用したブラシです。被毛にツヤを与え、皮膚をマッサージする効果も期待できます。静電気が起きにくいため、被毛がパサつきやすい犬にもおすすめです。 また、ブラッシング中に皮膚を適度に刺激することで、血行促進にも繋がります。獣毛ブラシは、短毛種の犬のブラッシングや、長毛種の仕上げブラッシングに適しています。
獣毛ブラシは、定期的なお手入れが必要です。使用後は、ブラシについた毛を取り除き、風通しの良い場所で陰干ししましょう。お手入れを怠ると、毛に汚れが蓄積され、ブラシの効果が低下するだけでなく、衛生面でも問題が生じる可能性があります。Amazon
その他
上記以外にも、様々な種類のブラッシングツールがあります。用途に合わせて適切なものを選びましょう。
道具 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
グローブ型ブラシ![]() | 手に装着して使用するブラシ。 | マッサージや短毛種のブラッシングに。 |
ピンブラシ![]() | ピン先が丸い金属製のピンがついたブラシ。 | 長毛種のブラッシング、もつれ毛の処理に。 |
デシェディングツール![]() | アンダーコートの除去に特化したブラシ。 | 換毛期の抜け毛対策に。 |
ラバーブラシ![]() | ゴム製のブラシ。 | マッサージ、短毛種のブラッシング、シャンプー時に。 |
これらの道具を適切に使い分けると、愛犬の健康維持、スキンシップ、そして美しい被毛が保てます。
ブラッシングの基本的なやり方【動画解説】

ここでは、犬種や被毛の状態に合わせたブラッシングの基本的なやり方を動画と合わせて解説します。ブラッシング前の準備として、犬を落ち着かせ、安全な場所でブラシをかけましょう。また、ブラシの種類ごとに適切な使い方を理解しておくことも重要です。
短毛種の犬のブラッシング
短毛種の犬は、抜け毛を取り除き、皮膚の汚れを落とすことを目的としてブラッシングを行います。スリッカーブラシで毛並みに沿って優しくブラッシングした後、獣毛ブラシで仕上げると、毛並みを整え、ツヤを出せます。特に換毛期は抜け毛が多くなるため、こまめなブラッシングが重要です。
使用するブラシ | ブラッシング方法 | ポイント |
---|---|---|
スリッカーブラシ | 毛並みに沿って優しくとかす | 毛玉や絡まりをほぐす |
獣毛ブラシ | 毛並みを整えるようにブラッシング | ツヤ出し、仕上げ |
長毛種の犬のブラッシング
長毛種の犬は、被毛が絡まりやすく毛玉ができやすいため、毎日のブラッシングが欠かせません。コームを使って毛玉やもつれを丁寧にほぐしてから、スリッカーブラシで毛並みを整え、最後に獣毛ブラシで仕上げるのが基本です。被毛が長い分、皮膚までブラシが届きにくいため、皮膚の状態も確認しながらブラッシングを行いましょう。
使用するブラシ | ブラッシング方法 | ポイント |
---|---|---|
コーム | 毛玉やもつれを丁寧にほぐす | 毛玉を無理に引っ張らない |
スリッカーブラシ | 毛並みを整えるようにブラッシング | 皮膚を傷つけないように注意 |
獣毛ブラシ | 毛並みを整え、ツヤを出す | 仕上げ |
換毛期のブラッシング
換毛期は、犬種を問わず抜け毛が大量に発生するため、こまめなブラッシングが必要です。スリッカーブラシやラバーブラシを使って、抜け毛をしっかりと取り除くと、部屋に毛が散乱するのを防ぎ、犬が抜け毛を飲み込んでしまうことによる消化器系のトラブルも予防できます。また、換毛期は皮膚が敏感になりやすい時期でもあるため、優しくブラッシングすることを心がけましょう。皮膚の状態をよく観察し、異常があれば獣医師に相談しましょう。
使用するブラシ | ブラッシング方法 | ポイント |
---|---|---|
スリッカーブラシ | 抜け毛をしっかりと取り除く | 特に換毛期におすすめ |
ラバーブラシ | 抜け毛を絡め取る | マッサージ効果も期待できる |
犬がブラッシングを嫌がる場合の対処法

愛犬がブラッシングを嫌がる理由は様々です。恐怖心や過去の嫌な経験、皮膚の炎症、ブラシの不適合などが考えられます。愛犬の様子をよく観察し、嫌がる原因を探りながら、ブラッシングに慣れさせていきましょう。
子犬の頃から慣れさせる
子犬の頃からブラッシングに慣れさせておくことは非常に重要です。成犬になってからでは、嫌がる犬にブラッシングを教えるのは大変な労力が必要です。生後2~3ヶ月頃から、短時間ずつ、優しくブラッシングを始めましょう。最初は身体を触られることに慣れさせることから始め、徐々にブラシに触れさせ、ブラッシングへと進めていきます。無理強いせず、褒め言葉やご褒美を与えながら、楽しい経験として認識させていくことが大切です。成犬になってからブラッシングを始める場合は、より慎重に、焦らず時間をかけて慣れさせていく必要があります。
ブラッシングを楽しい時間にする
ブラッシングを楽しい時間にするためには、愛犬がリラックスできる環境を作ることが重要です。静かな場所で、優しく声をかけながらブラッシングを行いましょう。おもちゃやおやつを使って気を紛らわせるのも効果的です。また、ブラッシング中にマッサージのような動作を取り入れると、リラックス効果を高められます。愛犬が気持ちよさそうにしている様子を観察し、好きなブラッシング方法を見つけてあげることも大切です。ブラッシングが終わったら、たくさん褒めてあげたり、ご褒美を与えたりして、ブラッシングへの良いイメージを定着させましょう。
嫌がる場所を避けてブラッシングする
犬は、お腹や足先、尻尾など、特定の部位を触られるのを嫌がる傾向があります。無理にブラッシングしようとすると、噛み付いたり、逃げたりしてしまう可能性があります。まずは、嫌がらない場所からブラッシングを始め、徐々に嫌がる場所に近づけていきましょう。どうしても嫌がる場合は、その部分を無理にブラッシングせず、他の部分を重点的にブラッシングするようにしましょう。トリマーや獣医師に相談し、適切なブラッシング方法を学ぶのも良いでしょう。場合によっては、保定方法を学ぶ必要があるかもしれません。ただし、保定は犬に恐怖心を与えてしまう可能性があるため、専門家の指導のもとで行うことが重要です。
ご褒美を活用する
ご褒美は、ブラッシングに良いイメージを付けるための有効な手段です。ブラッシング中に、おやつやおもちゃを与えたり、ブラッシング後にたくさん褒めてあげたりすると、犬はブラッシングを楽しい時間と認識するようになります。おやつは、小さく切って与えるのがおすすめです。犬が好きなおやつを用意し、ブラッシングの際に少しずつ与えると、ブラッシングへの集中力を高められます。また、ブラッシング中に犬が落ち着いていられたら、褒めてあげながらおやつを与えましょう。ブラッシングが終わった後にも、ご褒美としておやつやおもちゃを与え、良い経験として記憶に定着させることが重要です。
ブラッシングの頻度と注意点
犬種 | 頻度 | 注意点 |
---|---|---|
短毛種(スムースコート) | 週1~2回程度 | 皮膚を傷つけないように、ラバーブラシや獣毛ブラシを使用する |
中毛種(ダブルコート) | 週2~3回程度 | 換毛期は毎日ブラッシングが必要。スリッカーブラシとコームを併用する |
長毛種(ロングコート) | 毎日 | 毛玉ができやすいので、丁寧にブラッシングする。スリッカーブラシ、コーム、獣毛ブラシを併用する |
上記の表はあくまで目安です。犬種や個体差、被毛の状態によって適切なブラッシング頻度は異なります。愛犬の状態を観察しながら、適切な頻度でブラッシングを行いましょう。
犬のブラッシングに関するよくある質問

ブラッシングに関する様々な疑問にお答えします。
ブラッシング中に皮膚が赤くなったら?
ブラッシング中に皮膚が赤くなった場合は、皮膚を傷つけている可能性があります。すぐにブラッシングを中止し、清潔なガーゼなどで患部を冷やして様子を見ましょう。症状が改善しない場合は、動物病院を受診してください。
毛玉がひどい場合はどうすればいい?
毛玉がひどい場合は、無理にブラッシングしようとすると皮膚を傷つけることがあります。まず、コームを使って毛玉の周辺を少しずつほぐしていきます。それでも取れない場合は、ペット用のバリカンやハサミを使って毛玉を丁寧に切り取るか、動物病院で処置してもらうことを検討しましょう。
ノミやダニを見つけたらどうすればいい?
ブラッシング中にノミやダニを見つけた場合は、すぐに駆除することが重要です。専用の駆除薬を使用するか、動物病院で処置してもらいましょう。また、ノミやダニの予防についても獣医師に相談することをおすすめします。
ブラッシングの適切な力加減は?
ブラッシングは、皮膚を傷つけない程度の力加減で行うことが大切です。皮膚が赤くなったり、犬が嫌がる素振りを見せたら、力を弱めるか、ブラッシングを中断しましょう。特に子犬や皮膚の弱い犬は注意が必要です。
ブラッシングの最適な時間帯は?
ブラッシングの最適な時間帯は、犬がリラックスしている時間帯です。例えば、食後や散歩の後など、犬が落ち着いている時に行うと、ブラッシングを嫌がりにくくなります。
静電気が気になる場合はどうすればいい?

乾燥した時期は、ブラッシングによって静電気が発生しやすくなります。静電気が気になる場合は、ブラッシングスプレーを使用したり、加湿器などで部屋の湿度を上げるなどの対策が有効です。静電気防止効果のあるブラシを使用するのも良いでしょう。Amazon
どのくらいの頻度でブラシを交換するべき?
ブラシの種類にもよりますが、一般的にはブラシの毛が曲がったり、抜けたりしてきたら交換の目安です。また、衛生面を考慮して、定期的にブラシを洗浄することも大切です。
ブラッシングにおすすめのブラシの種類は?
犬種や被毛の状態によって、おすすめのブラシの種類は異なります。下記の表を参考に、愛犬に合ったブラシを選びましょう。
犬種 | 被毛の状態 | おすすめのブラシ |
---|---|---|
短毛種(スムースコート) | 抜け毛が多い | ラバーブラシ、獣毛ブラシ |
短毛種(スムースコート) | 抜け毛が少ない | 獣毛ブラシ、グローブ型ブラシ |
長毛種(ロングコート) | 毛玉になりやすい | スリッカーブラシ、コーム |
長毛種(ロングコート) | 毛玉になりにくい | ピンブラシ、獣毛ブラシ |
ダブルコート(柴犬、コーギーなど) | 換毛期 | スリッカーブラシ、コーム、ファーミネーター |
ダブルコート(柴犬、コーギーなど) | 換毛期以外 | スリッカーブラシ、コーム |
ブラッシング以外に被毛ケアでできることは?
ブラッシング以外にも、シャンプーやトリミング、食事管理などを通して被毛ケアを行うことができます。定期的なシャンプーで清潔を保ち、トリミングで毛並みを整えると、より美しい被毛を維持できます。また、バランスの良い食事は健康な被毛の成長をサポートします。これらのケアを組み合わせて、愛犬の被毛を健康に保ちましょう。
まとめ

この記事では、犬のブラッシングの必要性、使用する道具、基本的なブラッシング方法、そして嫌がる犬への対処法について解説しました。
ブラッシングは犬の健康維持や飼い主とのスキンシップに効果的です。頻度は犬種や被毛の状態によって異なりますが、定期的なブラッシングは欠かせません。スリッカーブラシやコームなど、適切な道具を選び、正しい方法でブラッシングを行いましょう。
愛犬がブラッシングを嫌がる場合は、子犬の頃から慣れさせたり、ご褒美を活用するなど、工夫が必要です。皮膚が赤くなったり、毛玉がひどい場合は、無理せず獣医師に相談しましょう。この記事を参考に、愛犬とのブラッシングタイムをより良いものにしてください。
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