ヨークシャー・テリアの飼い方を検討している方、ヨークシャー・テリアについてもっと知りたい方必見です!この記事では、ヨークシャー・テリアの魅力を余すことなくご紹介します。大きさや体重、被毛の特徴といった基本情報から、愛情深い性格、活発で遊び好きな一面、賢さやしつけやすさ、そして警戒心が強い一面まで、ヨークシャー・テリアの性格を多角的に解説。さらに、イギリスの炭鉱でネズミ駆除犬として活躍した歴史から、小型化を経て愛玩犬としての地位を確立するまでの変遷を辿ります。
ヨークシャー・テリアを迎える際には、ブリーダー、ペットショップ、保護犬から迎える方法があります。それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、ヨークシャー・テリアを迎える最適な方法を見つけるお手伝いをします。毎日のブラッシングやトリミング、食事、運動、しつけといった具体的な飼い方だけでなく、気管虚脱、水頭症、門脈シャント、膝蓋骨脱臼、低血糖症といった気を付けたい病気についても詳しく解説するため、健康管理のポイントを掴めます。
人気のロングコート、ショートコート、サマーカット、テディベアカットに加え、様々なカットアレンジもご紹介。初期費用や毎月の費用など、ヨークシャー・テリアを飼う上で必要な費用についても明確にします。この記事を読めば、ヨークシャー・テリアについての理解が深まり、あなたとヨークシャー・テリアの幸せな生活を始める準備が整うでしょう。
ヨークシャー・テリアってどんな犬?
ヨークシャー・テリアは、イギリス原産の小型犬で、その愛らしい見た目と活発な性格から、世界中で人気を集めています。絹のような光沢のある長い被毛が特徴的で、まるで動く宝石のようだと称されることもあります。もともとはネズミ駆除のために飼育されていましたが、現在は家庭犬として多くの人に愛されています。サイズが小さく、室内犬に適していることから、都会暮らしの人々にも人気です。
ヨークシャー・テリアの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
原産国 | イギリス |
グループ | テリア |
平均寿命 | 13~16歳 |
性格 | 愛情深い、活発、遊び好き、賢い、警戒心が強い |
※個体差があります。
参照:JAPAN KENNEL CLUB、hotto、いぬのきもち
大きさ・体重
体高は20~23cm、体重は2~3kgと、小型犬の中でも特に小さい部類に入ります。この小さなサイズが、マンションなどの集合住宅でも飼いやすい理由の一つとなっています。 また、抱っこして持ち運びしやすいので、お出かけにも便利です。ただし、小さいため、うっかり踏んでしまったり、落下などの事故に遭いやすいので注意が必要です。
被毛の特徴
ヨークシャー・テリアの被毛は、シングルコートで、抜け毛が少ないのも特徴です。絹のように滑らかで美しい被毛は、床に落ちにくいため、掃除の手間が比較的少ないと言えます。子犬の頃はブラック&タンの毛色ですが、成長するにつれてダーク・スチール・ブルー(青みが強い灰色)に変化していきます。この美しい被毛を保つためには、毎日のブラッシングと定期的なトリミングが欠かせません。被毛が絡まりやすい体質でもあるため、丁寧にケアしてあげる必要があります。
寿命
ヨークシャー・テリアの平均寿命は13~16歳です。小型犬の中では比較的長寿の傾向にあります。健康に長生きしてもらうためには、適切な食事、適度な運動、そして定期的な健康診断が重要です。 また、遺伝的な疾患のリスクも考慮し、信頼できるブリーダーから迎えることも大切です。日頃から愛犬の様子をよく観察し、少しでも異変に気づいたら、早めに獣医師に相談しましょう。
ヨークシャー・テリアの性格
ヨークシャー・テリアは、小さな体の中に大きな個性を秘めた魅力的な犬種です。活発で遊び好き、飼い主には深い愛情を示す一方で、警戒心が強く、頑固な一面も持ち合わせています。しつけやすさと賢さも併せ持つため、適切なしつけを行うと、より良いパートナーシップを築けます。
飼い主への愛情深さ
ヨークシャー・テリアは、飼い主に対して非常に愛情深く、常に寄り添っていたいと思う犬種です。飼い主の行動を注意深く観察し、感情の変化にも敏感に反応します。そのため、飼い主が喜んでいるときは一緒に喜び、悲しんでいるときは慰めようとするなど、まるで小さな子供のようです。この深い愛情表現は、ヨークシャー・テリアが飼い主にとってかけがえのない存在となる大きな理由の一つです。
活発で遊び好き
ヨークシャー・テリアは、その小さな体からは想像できないほど活発で遊び好きです。おもちゃで遊ぶのはもちろん、お散歩やドッグランで走り回ることも大好きです。 常に好奇心旺盛で、新しいものや場所にも物怖じせずに挑戦していきます。この活発さは、ヨークシャー・テリアの魅力の一つであり、一緒に生活すると毎日が楽しくなるでしょう。ただし、室内犬として人気が高いヨークシャー・テリアですが、十分な運動をさせてあげないとストレスが溜まってしまうので注意が必要です。毎日のお散歩は欠かさず行い、室内でもおもちゃを使った遊びや、知的好奇心を刺激するような工夫を取り入れると良いでしょう。
賢くしつけやすい一面も
ヨークシャー・テリアは、賢く学習能力が高いため、比較的しつけやすい犬種です。飼い主の指示を理解し、それに従えます。 子犬の頃からしっかりと基本的なしつけを行うと、問題行動の発生を抑え、より良い関係を築けます。また、トイレトレーニングも比較的容易に進められます。褒めて伸ばすしつけ方法が効果的なため、根気強く、愛情を持って接すると、ヨークシャー・テリアはより良いパートナーへと成長していくでしょう。
警戒心が強い一面も
ヨークシャー・テリアは、小さいながらも警戒心が強く、知らない人や犬に対して吠える場合があります。 これは、ヨークシャー・テリアがもともとネズミ駆除のために改良された犬種である歴史的背景が関係していると考えられています。番犬としての役割も果たせる一方で、過剰な警戒心は問題行動につながる可能性もあるため、子犬の頃から様々な人や犬と触れ合わせる社会化トレーニングが重要です。また、縄張り意識が強い一面もあるので、多頭飼いを考えている場合は、相性の良い犬種を選ぶ、あるいは十分なスペースを確保するなどの配慮が必要です。適切なしつけと社会化によって、警戒心をコントロールし、穏やかな性格へと導けます。
性格 | メリット | デメリット/注意点 |
---|---|---|
愛情深い | 飼い主との強い絆を築ける | 分離不安になりやすい場合も |
活発 | 一緒に遊んで楽しい | 十分な運動が必要 |
賢い | しつけやすい | 頭が良い分、いたずら好き |
警戒心が強い | 番犬になる | 吠え癖がつく可能性も |
ヨークシャー・テリアの歴史
ヨークシャー・テリアは、その愛らしい姿からは想像もつかないほど、労働犬としてのルーツを持つ犬種です。19世紀、産業革命期のイギリスで誕生し、現在のような姿になるまでには様々な変遷がありました。
イギリスの炭鉱で生まれた
ヨークシャー・テリアの起源は、19世紀のイギリス、ヨークシャー地方の炭鉱にあります。当時の炭鉱では、ネズミが大量発生し、食料や道具を荒らすだけでなく、伝染病を媒介する深刻な問題となっていました。そこで、小型で機敏な犬を使ってネズミを駆除する必要性が生まれました。
ヨークシャー・テリアの先祖犬としては、様々な説がありますが、ウォーターサイド・テリア、スコッチ・テリア、スカイ・テリア、マンチェスター・テリア、ダンディ・ディンモント・テリアなどが関わっていると考えられています。これらの犬種は、優れたネズミ捕りの能力と小型な体格を併せ持っていました。炭鉱夫たちはこれらの犬種を交配させ、よりネズミ駆除に適した犬を作り出そうと試みました。
ネズミ駆除の役割
こうして生まれた初期のヨークシャー・テリアは、現在の姿とは異なり、やや大きく、毛色もブルーグレーが主流でした。彼らは炭鉱の坑道内を走り回り、ネズミを捕獲するだけでなく、危険なガス漏れを感知する役割も担っていたと言われています。当時の炭鉱夫にとって、ヨークシャー・テリアは仕事のパートナーであり、家族の一員でもありました。
小型化への変遷
19世紀後半になると、産業革命の進展とともに人々の生活は豊かになり、犬は労働犬としてだけでなく、愛玩犬としても求められるようになりました。それに伴い、ヨークシャー・テリアも小型化が進み、現在のシルキーで美しい被毛を持つようになりました。この変化には、マルチーズやペイズリー・テリアなどの犬種が交配された説もあります。
愛玩犬としての地位確立
小型化と美しい被毛を獲得したヨークシャー・テリアは、瞬く間に上流階級の女性たちの間で人気となりました。ドッグショーに出陳されるようになり、品種改良も進み、1886年にはイギリスのケネルクラブで公認犬種として登録されました。その後、世界中に広まり、現在では世界中で愛される人気犬種の地位を確立しています。
時代 | 特徴 |
---|---|
19世紀前半 | ネズミ駆除のための労働犬、やや大型、ブルーグレーの被毛 |
19世紀後半 | 小型化、シルキーな被毛、愛玩犬として人気上昇 |
現在 | 世界中で愛される人気犬種 |
参照:ヨークシャーテリア(ヨーキー)大百科、いぬのきもち、アホニック動物病院
ヨークシャー・テリアの選び方
ヨークシャー・テリアを家族に迎える方法はいくつかあります。それぞれのメリット・デメリット、注意点などを理解した上で、ご自身に合った方法を選びましょう。
ブリーダーから迎える
ブリーダーから迎える最大のメリットは、子犬の両親や兄弟を見られる点です。両親犬の性格や健康状態を知ると、将来の子犬の姿をある程度予測できます。また、ブリーダーはヨークシャー・テリアの専門家であるため、飼育に関する様々なアドバイスをもらえる点もメリットです。
信頼できるブリーダーを見つけることが重要です。悪質なブリーダーから子犬を迎えてしまうと、健康上の問題を抱えていたり、社会化が不十分な子犬である可能性があります。見学の際に、飼育環境の清潔さや親犬の健康状態、子犬の社会化の様子などをしっかりと確認しましょう。見学を断るブリーダーは避けた方が無難です。
ブリーダーを探す際には、みんなの犬図鑑やディアヨーキーなどのウェブサイトなどを参考にすると良いでしょう。
ペットショップから迎える
ペットショップは、気軽に子犬を見られる点がメリットです。様々な犬種の中から、実際にヨークシャー・テリアの子犬を見て、触れ合って選べます。また、ペットショップによっては、飼育に必要なグッズをまとめて購入できるのも便利です。
ペットショップの子犬は、ブリーダーから来た子犬と比べて、価格が高い傾向があります。また、子犬の両親や兄弟の情報が得られない場合もあります。子犬の健康状態や性格については、ペットショップのスタッフにしっかりと確認しましょう。飼育環境にも注意を払い、清潔で適切な広さがあるかを確認することが大切です。
信頼できるペットショップを選ぶためには、動物愛護管理法に則った運営をしているか、生体販売の資格を持っているかなどを確認しましょう。
保護犬から迎える
保護犬シェルターや動物愛護団体からヨークシャー・テリアを迎える選択肢もあります。既に成犬である場合が多く、性格や体格がある程度分かっている点がメリットです。保護犬を迎えることは、新しい家族を見つけるだけでなく、動物愛護にも貢献できます。
保護犬は、過去のトラウマや健康上の問題を抱えている可能性があるため、飼育にはより多くの時間と労力が必要となる場合があります。事前に保護団体とよく話し合い、犬の性格や健康状態、飼育上の注意点などをしっかりと理解した上で、迎えるかどうかを判断しましょう。トライアル期間を設けている団体もあるので、積極的に活用しましょう。
保護犬を探す際には、各自治体の動物愛護センターや、日本動物愛護協会などのウェブサイトを参考にすると良いでしょう。
それぞれの特徴と注意点
入手方法 | メリット | デメリット | 注意点 |
---|---|---|---|
ブリーダー | 両親犬の情報がわかる、専門家のアドバイスをもらえる | 信頼できるブリーダーを探す必要がある | 飼育環境、親犬の状態、子犬の社会化を確認 |
ペットショップ | 気軽に子犬を見られる、グッズをまとめて購入できる | 価格が高い、両親犬の情報が得られない場合がある | 子犬の健康状態、性格、飼育環境を確認 |
保護犬 | 成犬なので性格がわかりやすい、動物愛護に貢献できる | 過去のトラウマや健康問題の可能性、飼育に時間と労力がかかる | 保護団体とよく話し合い、トライアル期間を活用 |
どの方法で迎える場合でも、迎える前にご家族とよく話し合い、責任を持って生涯飼育できるかをしっかりと確認することが大切です。ヨークシャー・テリアは小さな犬ですが、愛情深く、活発な犬種です。適切な飼育環境と愛情を注ぐと、共に幸せな時間を過ごせます。
ヨークシャー・テリアの飼い方
ヨークシャー・テリアは美しい被毛と活発な性格が魅力の犬種ですが、その特徴に合わせた適切なケアが必要です。ここでは、毎日のブラッシングから食事、しつけまで、ヨークシャー・テリアの飼い方について詳しく解説します。
毎日のブラッシング
ヨークシャー・テリアの美しいロングコートを保つためには、毎日のブラッシングが欠かせません。シングルコートのため毛玉ができやすく、皮膚トラブルの原因にもなるため、丁寧にブラッシングを行いましょう。スリッカーブラシやコームを使い、毛の流れに沿って優しく梳かします。特に耳の後ろ、脇の下、お腹などは毛玉ができやすいので注意が必要です。ブラッシングは、皮膚の健康状態をチェックする良い機会でもあります。異常があれば早めに動物病院に相談しましょう。
参照:MediaDog
トリミング
ヨークシャー・テリアは定期的なトリミングが必要です。トリミングの頻度は、被毛の長さや生活スタイルによって異なりますが、一般的には1~2ヶ月に1度が目安です。プロのトリマーに依頼すると、美しいカットスタイルを維持できるだけでなく、皮膚や耳のケアもしてもらえます。自宅でトリミングを行う場合は、専用のバリカンやハサミを使用し、怪我をさせないように注意しましょう。トリミングサロンの選び方については、EPARKペットライフのはじめてのペットサロンを参考にしてください。
食事
ヨークシャー・テリアの健康維持には、適切な食事が重要です。小型犬用で良質なドッグフードを選び、年齢や運動量に合わせた量を与えるようにしましょう。肥満になりやすい犬種なので、おやつは控えめにし、与える場合は低カロリーのものを選びましょう。ドッグフードの選び方や適切な量については、獣医師への相談をおすすめします。獣医師のアドバイスを参考に、愛犬に最適な食事を提供しましょう。成長期、成犬期、シニア期で必要な栄養素が変わるため、年齢に合わせたフード選びが大切です。詳しくはヨークシャーテリアのフードの与え方をご覧ください。
運動
ヨークシャー・テリアは小型犬ですが、活発な性格で運動量も多いため、毎日の散歩は欠かせません。1回15~30分程度の散歩を朝晩2回行うのが理想です。室内でも、おもちゃを使った遊びなどで十分な運動をさせてあげましょう。ただし、激しい運動は体に負担をかける場合があるので、注意が必要です。運動不足はストレスや肥満の原因となるため、適切な運動を心がけましょう。
参照:MediaDog
しつけ
ヨークシャー・テリアは賢い犬種ですが、頑固な一面もあるため、子犬の頃からしっかりとしつけを行うことが重要です。トイレトレーニング、基本的なコマンド(「おすわり」「待て」「ふせ」など)を根気強く教えましょう。褒美を与えながら行うと、学習意欲が高められます。また、無駄吠えや噛み癖などの問題行動は、早期に改善することが大切です。しつけに困った場合は、専門のトレーナーへの相談も検討しましょう。具体的なしつけの方法については、ブリーダーナビのヨークシャーテリアのしつけを参考にしてください。
項目 | 内容 | 注意点 |
---|---|---|
ブラッシング | 毎日、スリッカーブラシやコームを使用 | 毛玉ができやすい耳の後ろ、脇の下、お腹は特に丁寧に |
トリミング | 1~2ヶ月に1度、プロのトリマーに依頼するか、自宅で行う | 自宅で行う場合は、専用のバリカンやハサミを使用し、怪我をさせない |
食事 | 小型犬用で良質なドッグフードを与える | 肥満になりやすいので、おやつは控えめに |
運動 | 1回15~30分程度の散歩を朝晩2回行う | 激しい運動は避ける |
しつけ | 子犬の頃からトイレトレーニング、基本的なコマンドを教える | 問題行動は早期に改善する |
ヨークシャー・テリアの気を付けたい病気
ヨークシャー・テリアは比較的小さな犬種であるため、特定の病気に注意が必要です。早期発見・早期治療が大切なので、日頃から愛犬の様子をよく観察し、少しでも異変を感じたら動物病院を受診しましょう。
気管虚脱
気管虚脱は、気管がつぶれてしまう病気です。小型犬に多く見られ、ヨークシャー・テリアもかかりやすい犬種です。症状としては、ガーガーというアヒルの鳴き声のような咳、呼吸困難、チアノーゼなどがあります。肥満や首輪による圧迫が原因となる場合もあるため、適切な体重管理やハーネスの使用が予防策として有効です。
水頭症
水頭症は、脳内に髄液が過剰に溜まってしまう病気です。先天的なものと後天的なものがあり、ヨークシャー・テリアのような小型犬種は先天性水頭症のリスクが高いです。症状としては、頭部の肥大、痙攣、歩行異常、視力障害などがあります。治療には薬物療法や手術療法があります。
門脈シャント
門脈シャントは、本来肝臓で解毒されるべき血液が、肝臓を通らずに全身に循環してしまう病気です。先天性のものが多く、ヨークシャー・テリアもかかりやすい犬種です。症状としては、発育不良、食欲不振、嘔吐、下痢、神経症状などがあります。治療には手術療法が有効です。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼は、膝のお皿が正常な位置から外れてしまう病気です。小型犬に多く見られ、ヨークシャー・テリアもかかりやすい犬種です。症状としては、跛行、足を浮かせる、痛がるなどの様子が見られます。軽度の場合はサプリメントや投薬による治療が行われ、重度の場合は手術が必要になります。
グレードによる分類
グレード | 症状 |
---|---|
グレード1 | 膝蓋骨が脱臼しやすいが、自然に元に戻る。 |
グレード2 | 膝蓋骨が脱臼しやすく、手で戻せるが、また脱臼しやすい。 |
グレード3 | 膝蓋骨が脱臼したままになり、手で戻せるが、すぐに脱臼する。 |
グレード4 | 膝蓋骨が常に脱臼しており、手で戻せない。 |
低血糖症
低血糖症は、血糖値が異常に低くなる病気です。小型犬、特に子犬に多く見られ、ヨークシャー・テリアも注意が必要です。症状としては、元気がなくなる、ふらつく、痙攣、意識消失などがあります。子犬の場合は特に注意が必要で、定期的に食事を与えることが重要です。
その他
上記以外にも、進行性網膜萎縮症(PRA)、白内障、レッグ・カルベ・ペルテス病(虚血性大腿骨頭壊死症)など、ヨークシャー・テリアがかかりやすい病気はいくつかあります。日頃から健康診断を受け、早期発見・早期治療に努めましょう。また、ペット保険への加入も検討しておくと安心です。
参照:動物病院サプリ、わんこラボ、HomeeePET、ones、Petwell犬の病気辞典、ぽちたま薬局
ヨークシャー・テリアの人気カットスタイル
ヨークシャー・テリアは被毛が伸び続ける犬種であるため、様々なカットスタイルを楽しめます。ここでは、人気のカットスタイルをいくつかご紹介します。
ロングコート
ヨークシャー・テリア本来の美しい被毛を最大限に活かしたスタイルです。床まで届く長さの被毛は、まるで流れるような絹糸のようです。ショーに出場する犬によく見られるスタイルで、定期的なブラッシングとトリミングが欠かせません。被毛が長い分、汚れや毛玉にもなりやすいため、こまめなケアが必要です。特に、食事の際には食べ物が被毛に付着しないよう注意が必要です。
ショートコート
全身の被毛を短くカットしたスタイルです。お手入れが簡単で、活発なヨークシャー・テリアにぴったりのスタイルです。夏場など、暑い時期にもおすすめです。短くカットすると、皮膚の状態をチェックしやすくなるメリットもあります。体全体を2~3cmの長さに均一にカットするのが一般的ですが、飼い主さんの好みや犬の骨格に合わせて長さを調整することも可能です。 アレルギー体質の飼い主さんにも配慮したカットスタイルと言えます。
サマーカット
夏に人気のカットスタイルです。暑さ対策として、体全体を短くカットします。顔周りの毛も短くカットすると、より涼しげな印象になります。サマーカットの長さは、3mm~1cm程度が一般的です。短すぎるカットは皮膚を直射日光から守る被毛の役割を損なう可能性があるため、注意が必要です。また、短くカットした分、皮膚が乾燥しやすくなるため、保湿ケアも大切です。
テディベアカット
ぬいぐるみのような可愛らしい印象になるカットスタイルです。顔周りの毛を丸くカットすると、テディベアのような愛らしい顔立ちになります。体全体の毛の長さは、飼い主さんの好みによって調整できます。子犬のようなあどけない雰囲気を演出したい飼い主さんに人気のスタイルです。顔周りの毛を短くカットすると、目に入りやすく、涙やけの原因になるため、こまめなケアが必要です。
その他様々なカットアレンジ
上記以外にも、様々なカットアレンジがあります。例えば、
カット名 | 特徴 |
---|---|
マッシュルームカット | 頭部の毛を丸くカットし、キノコのようなシルエットに仕上げるスタイル。 |
モヒカンカット | 頭頂部の毛を残し、サイドの毛を短くカットするスタイル。 |
スカートカット | 体全体の毛を短くカットし、スカートのように裾を残すスタイル。 |
など、バリエーションは豊富です。様々なカットスタイルを参考に、愛犬に似合うスタイルを見つけてみましょう。トリマーさんと相談しながら、犬の性格やライフスタイルに合わせたカットを選ぶことが大切です。
参照:Daily Paws、Wish トリミングカット集、P’S-first、犬の家&猫の里、INUNAVI
ヨークシャー・テリアを飼うための費用
ヨークシャー・テリアを迎えるにあたっては、初期費用と毎月の維持費がかかります。事前に費用を把握しておくと、安心して愛犬との生活をスタートできます。
初期費用
初期費用は、ヨークシャー・テリアをお迎えする際に最初に必要となる費用です。以下に主な項目と費用の目安をまとめました。
項目 | 費用目安 |
---|---|
生体価格 | 20万円~40万円 |
ケージ | 5,000円~20,000円 |
トイレトレー・トイレシート | 2,000円~5,000円 |
ベッド | 3,000円~10,000円 |
食器 | 1,000円~3,000円 |
首輪・リード | 2,000円~5,000円 |
キャリーバッグ | 3,000円~10,000円 |
ブラシ | 1,000円~3,000円 |
ワクチン接種 | 10,000円~20,000円 |
マイクロチップ装着 | 5,000円~10,000円 (登録費用含む) |
生体価格は、血統や毛色、月齢などによって大きく変動します。ブリーダーから迎える場合は、直接見学して健康状態や飼育環境を確認することが大切です。ペットショップの場合は、購入前に店員に詳しく話を聞きましょう。保護犬の場合は、譲渡費用は比較的安価ですが、健康診断や治療費が必要となる場合があります。
毎月の費用
毎月の費用は、フード代やトリミング代、医療費など、継続的に発生する費用です。以下に主な項目と費用の目安をまとめました。
項目 | 費用目安 |
---|---|
ドッグフード | 3,000円~5,000円 |
おやつ | 1,000円~2,000円 |
トリミング | 5,000円~10,000円 (1~2ヶ月に1回) |
トイレシート | 1,000円~2,000円 |
おもちゃ | 500円~1,000円 |
フィラリア予防薬 | 500円~1,000円 (月1回) |
ノミ・ダニ予防薬 | 500円~1,000円 (月1回) |
医療費(健康診断、病気治療など) | 変動あり(ペット保険加入も検討) |
ドッグフードは、ヨークシャー・テリアの年齢や健康状態に合わせて選びましょう。プレミアムフードは高価ですが、栄養バランスが良く、健康維持に役立ちます。ペット保険に加入すると、高額な医療費の負担を軽減できます。様々なプランがあるので、自分に合ったものを選びましょう。
これらの費用はあくまでも目安です。飼育環境やライフスタイルによって費用は変動します。ヨークシャー・テリアを迎える前に、しっかりと予算を立て、無理なく飼育できるか検討しましょう。
参照:アイペット損保、ペット&ファミリー損害保険株式会社、petmi
まとめ
この記事では、ヨークシャー・テリアの魅力、性格、歴史、飼い方、気を付けたい病気、人気のカットスタイル、そして飼育にかかる費用について解説しました。ヨークシャー・テリアは、小さく愛らしい見た目とは裏腹に、活発で遊び好きな性格を持ち、飼い主への愛情も深い犬種です。その一方で、警戒心が強く、吠えやすい一面もあるため、子犬の頃からの適切なしつけが重要になります。
ヨークシャー・テリアは、イギリスの炭鉱でネズミ駆除のために活躍していた歴史を持ち、その後小型化され、愛玩犬として世界中で愛されるようになりました。被毛は長く美しいのが特徴ですが、定期的なブラッシングやトリミングが必要です。また、気管虚脱や膝蓋骨脱臼などの、ヨークシャー・テリアがかかりやすい病気についても理解しておくことが大切です。ロングコートからテディベアカットまで、様々なカットスタイルを楽しめるのも魅力の一つです。
ヨークシャー・テリアを迎える際には、ブリーダー、ペットショップ、保護犬など、様々な選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。飼育には、初期費用だけでなく、毎月のフード代やトリミング代などの費用もかかります。しっかりと計画を立て、ヨークシャー・テリアとの素敵な生活をスタートさせてください。