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日本猫を飼う前に知っておくべき10のこと!費用、寿命、注意点

「日本猫」ってどんな猫?飼うとしたら何が必要?この記事では、日本猫を家族に迎える前に知っておくべき10のことを解説します。
穏やかで人懐っこい性格、美しい毛並み、日本の風土に適した丈夫さなど、日本猫の魅力はたくさん!この記事を読めば、日本猫と幸せに暮らすための準備が万全になり、あなたにぴったりのパートナーかどうかを判断する材料が得られます。日本猫との素敵な出会いを夢見ている方、必見です。

目次

日本猫の魅力

日本猫は、その名の通り日本で古くから愛されてきた猫種です。近年は海外の猫種の人気が高まる一方で、日本猫特有の魅力が見直されています。外見の美しさだけでなく、その穏やかな性格や丈夫さも大きな魅力です。

TICAにはジャパニーズボブテイルとして登録されており、日本古来の猫種は短いポンポンのような尾が特徴とされています。この短い尾は欧米では珍しく、海外でも愛好家がいるほど魅力的だと評価されています。
参考:TICA
日本猫の特徴的な尾はもう一つ。鍵しっぽと呼ばれるお先が曲がっている猫も日本猫の特徴です。

参考:TICA


しかし今日日本にいる「日本猫」は、厳密には「日本猫の血を受け継いだ雑種」というのが正しいとされています。第二次大戦以降、洋猫が大量に入ったことで混血が進み、現在では日本古来の純血種はほぼ存在しないといわれています。

個性豊かな性格

日本猫は一般的に、温厚で人懐っこい性格をしていると言われています。一方で自由奔放で警戒心が強い猫らしい一面も持ち合わせています。
日本猫はその中でさらにたくさんの種類(毛色)に分かれているため、野性味が強い猫・犬のように人に懐く猫・飼い主への依存性が低く気まぐれな猫など、個性豊かな性格も魅力の一つです。

美しい毛並みとカラーバリエーション

短毛で滑らかな美しい毛並で、白色や黒、茶、サビ、三毛など様々なカラーバリエーションが存在するのも、日本猫の大きな特徴です。
白色をベースに黒など二色を合わせ持つ毛色で、額に「八」の字のような模様がある猫を「ハチワレ」と呼び、「末広がりの八」として古くから幸運の象徴として愛されてきました。また、白・黒・茶の三毛色の「三毛猫」は日本猫の中でも特に人気が高く、中でも三毛猫のオスは非常に珍しく縁起が良い猫とされ、希少価値も高くなっています。

引用:Lacine日本猫大図鑑

上記以外にも様々な毛色の組み合わせや模様が存在します。

白色は警戒心が強く、黒猫は人懐っこく穏やか、茶虎は人好きで甘えん坊など、毛色によって性格に特徴があるとされています。
参考:子猫ブリーダーナビ

日本の風土に適応した丈夫さ

日本猫は日本の風土に適応した体質を持っており、寒さや暑さに比較的強いとされています。
適切な飼育環境と健康管理は必要ですが、他の猫種に比べて日本での飼育はしやすいと言えるでしょう。適応力も高く、新しい環境にも比較的スムーズに慣れてくれます。

日本猫の平均寿命とかかりやすい病気

日本猫の平均寿命

猫種全体の平均寿命は14.5歳ほど。しかし、日本猫は15.1歳と他の猫種と比べて比較的長生きする傾向があります。
参考:アニコム損保/どうぶつの寿命
しかし寿命は、飼育環境や遺伝的な要因などによって大きく変動します。愛猫が健康で長生きできるよう日々の適切なケアが大切です。

寿命を縮める病気

日本猫には特有の遺伝子疾患はないとされています。しかし、日本猫も様々な病気にかかる可能性があります。ここでは、特に注意したい病気をまとめました。

病気症状
慢性腎臓病高齢猫のほとんどが発症するとされる疾患。腎臓の機能が低下していく。初期症状はほとんど見られず、進行していくと多飲多尿の症状がみられ、悪化していくと食欲不振や嘔吐、腎機能が低下し尿毒症を発症していきます。
糖尿病多飲多尿、食欲増加、体重減少などの症状が見られ、進行していくと呼吸困難や嘔吐、腹痛、意識障害などといった症状を引き起こすケトアシドーシスという状態に陥る。白内障など合併症を伴うことも多い。
猫白血病ウイルス感染症(FeLV)白血病を引き起こす腫瘍ウイルス感染症。唾液、尿、涙液、母乳、血液、胎盤を通じた接触感染をする。感染すると免疫機能が低下し、白血病や骨髄異形成症候群といった病気が発症。感染発症した猫は4年以内に死亡するケースが多い。元気食欲の低下・発熱・歯肉炎などさまざまな症状が出る。
猫免疫不全ウイルス感染症/猫エイズ(FIV)猫免疫不全ウイルスに感染している「キャリア猫」とのケンカによる咬傷から感染することが多い。
発症すると免疫力が低下し、発熱や血液系トラブル、口内炎やリンパ節腫瘍など様々な症状を併発。最後は「エイズ」を発症し確実に死に至る。ウイルスが潜伏してから無症状の期間があり、発症せずに寿命をまっとうする猫もいる。

これらの病気以外にも、様々な要因が日本猫の寿命に影響を与えます。早期発見・早期治療が重要となるため、少しでも異変を感じたらすぐに動物病院を受診しましょう。

日本猫を飼うための初期費用

日本猫をお迎えするにあたって、初期費用はどのくらいかかるのでしょうか?可愛い家族を迎えるためには、必要なものをしっかり準備することが大切です。

日本猫を迎えるには

日本猫はマンチカンやアメリカンショートヘアなどの洋猫とは違い、厳密には特定の品種とされているわけではありません。そのため、ペットショップやブリーダーでは取り扱われていないことがほとんどです。
保護猫団体や保健所、里親募集のホームページ、または動物病院などで「日本系MIX」と呼ばれ、飼い主を探していることが多いのです。
各保護猫団体などのHPで里親募集を閲覧することができます。里親には、各団体ごとに審査基準が設けられていることがほとんどです。
まずは、保護猫団体などを探してみましょう。
不定期で地域公園や駅前などで譲渡会をしていることもあるので、一度話を聞いてみるのもよいでしょう。
譲渡費用がかからない場合もありますが、ワクチン接種費用や不妊手術費用などを負担する必要がある場合もあります。事前にしっかりと情報収集を行いましょう。

飼育グッズ

日本猫を迎えるにあたって、必要な飼育グッズを揃えましょう。

グッズ費用の目安選び方のポイント
キャットフード2,000円~/月子猫用、成猫用、シニア猫用など、年齢に合ったものを選ぶ
グレインフリー、低脂肪など、猫の体質に合った高蛋白質なものを選ぶ
食器1,000円~5,000円食べやすい高さ、安定感のあるものを選ぶ
素材は陶器、ステンレス、プラスチックなど様々
トイレ・猫砂1,000円~5,000円(トイレ本体)
500円~2,000円/月(猫砂)
猫の体格に合ったサイズ
トイレの形状、砂の種類(鉱物・紙系・木系など)は猫の好みの物を選ぶ
キャリーバッグ/ケース3,000円~10,000円通院時や災害時に必要
猫の体格に合った大きさのものを選ぶ。猫の脱走などを防ぐよう洗濯ネットなどに入れてからケースに入れてあげるのも良い
爪とぎ1,000円~5,000円段ボールタイプ、麻縄タイプなど、様々な種類がある
猫の好みに合わせて選ぶ
おもちゃ500円~3,000円猫の好奇心を刺激するおもちゃを選ぶ
安全性に配慮したものを選ぶ
首輪・迷子札1,000円~3,000円万が一の脱走に備えて必ずつける
猫の首回りに合ったサイズを選ぶ
ケージ5,000円~20,000円子猫や多頭飼いの場合、留守番時や就寝時に必要
猫が快適に過ごせる広さ・高さのものを選ぶ

これらの費用はあくまで目安です。購入する商品の種類やグレードによって費用は変動しますので、事前にペットショップやオンラインストアなどで価格を調べておくことをおすすめします。

日本猫の飼育にかかる年間費用

日本猫を家族に迎えるにあたって、年間でどれくらいの費用がかかるのかを把握しておくことはとても大切です。生涯にわたって責任を持って飼育していくために、事前にしっかりと確認しておきましょう。

食費

食費は、キャットフードの種類や猫の年齢、健康状態によって大きく変動します。

「2024年猫の飼い主のお金に関する意識調査」によると、猫1匹あたりの年間食費は20,000~29,999円程度という割合が最も多いという結果でしたが、全体で見てみると、30,000円以下と30,000円以上の割合が半々ほどに割れているのが分かります。
フードの価格は、プレミアムフードや療法食、手作り食などの種類によりかなり差が出ます。また、おやつなども含めると食費はさらに増加します。

TYL

トイレ用品、消耗品

猫砂やトイレシート、消臭剤などのトイレ用品は、定期的に購入する必要があります。猫砂の種類によっても費用は異なり、鉱物系の猫砂は比較的安価ですが、木系の猫砂は比較的高価になります。
年間のトイレ用品にかかる費用は、約10,000円~20,000円程度。その他、爪とぎ、おもちゃ、ブラシなどの消耗品も必要に応じて購入する必要があります。

医療費

日本猫は比較的丈夫な猫種ですが、定期的な健康診断やワクチン接種、ノミ・ダニ予防など、健康管理にかかる費用も考慮しておきましょう。

「2024年猫の飼い主のお金に関する意識調査」によると、健康な状態であれば~4,999円程度という人が最も多いようです。しかし病気やケガをした場合は、手術や入院など高額な医療費がかかる可能性もあります。また高齢になってくると、心臓疾患や腎臓疾患などが発症することもあるため、若齢からのペット保険への加入を検討することもおすすめです。

ペット保険については、アニコム損保アイペット損害保険株式会社などを参考にしてください。

TYL

下記の表は、一般的な予防医療費の目安です。

項目費用目安
ワクチン接種約5,000円~10,000円/回
健康診断約5,000円~15,000円/回
ノミ・ダニ予防約1,000円~2,000円/回

その他(おもちゃなど)

猫のおもちゃやキャットタワー、猫ベッドなど、猫が快適に過ごすためのアイテムも必要です。
キャットタワーは、猫の運動不足解消やストレス軽減に役立ち、猫のおもちゃは猫の狩猟本能を満たし遊びを通して飼い主とのコミュニケーションを深めることができます。
キャットタワーは、10,000円~30,000円程度、猫のおもちゃは100円~3,000円程度で購入できます。

以上はあくまで目安であり、個々の猫の状態や飼育環境によって大きく変動します。生涯にわたって飼育していくために、事前にしっかりと費用を把握し計画的に飼育していくことが大切です。

日本猫の餌の選び方

日本猫の健康維持と長寿のためには、適切な餌選びが欠かせません。成長段階、健康状態、ライフスタイルに合わせたフードを選ぶことで、愛猫が健康で幸せな生活を送れるようにサポートしましょう。

キャットフードの種類

キャットフードは大きく分けて、ドライフード、ウェットフード、セミモイストフードの3種類があります。それぞれの特徴を理解し、日本猫に最適なタイプを選びましょう。

種類特徴メリットデメリット
ドライフード水分含有量が10%以下で乾燥している保存性が高い、歯石の予防効果がある、価格が比較的安いウェットに比べて安価
水分摂取量が不足しがち、食いつきが悪い場合がある
ウェットフード水分含有量が70%以上で、パウチや缶詰に入っている水分補給に最適、食いつきが良い、嗜好性が高い開封後の保存性が低い、ドライに比べて高額
歯垢歯石が付着しやすい
セミモイストフード水分含有量が30%程度で、ドライフードとウェットフードの中間的な半生タイプのフードドライより適度な水分を含んでいる
ウェットよりも適度な食べ応えがある
やわらかく食べやすいので老猫や歯肉が弱っていても食べやすい
保存性がドライフードより低い
添加物が多い商品が多い
種類が少ない

日本猫に合ったフード選びのポイント

日本猫に合ったフードを選ぶ際には、以下のポイントに注目しましょう。

年齢に合わせた栄養バランス

原材料や栄養成分表示などを確認し、子猫、成猫、シニア猫それぞれの成長段階に合わせたフードを選ぶことが重要です。成長期の子猫には、高タンパク・高カロリーのフードを、シニア猫には消化しやすい低脂肪・低カロリーのフードなどを選ぶようにしましょう。

健康状態に配慮したフード

アレルギー、尿路結石、肥満などの健康上の問題を抱えている場合は、獣医師と相談し、処方された適切な療法食を選びましょう。

原材料の品質

高品質な動物性タンパク質を主原料としたフードを選びましょう。穀物や添加物が多く含まれているフードは避けるのが望ましいです。原材料の表示をよく確認し、肉や魚が最初の成分に記載されているフードを選ぶようにしましょう。ペットフード公正取引協議会の基準を満たした総合栄養食を選ぶのもおすすめです。

食いつきと嗜好性

いくら栄養バランスが良くても、猫が食べてくれなければ意味がありません。サンプルを試したり、少量パックを購入して食いつきを確認してから通常サイズを購入するようにしましょう。
同じフードばかりだと飽きてしまう猫もいるので、複数のフードをローテーションするのもおすすめです。

日本猫の飼育環境の整え方

快適な生活を送るためには、日本猫の特性に合わせた飼育環境を整えることが重要です。

必要なスペース

日本猫は運動能力が高く活発なので、十分な運動スペースが必要です。特に後ろ足の飛躍力が高く機敏性に優れているため、狭い空間での飼育はストレスの原因となります。
ケージ飼育の場合は広く高さのあるケージを選び、定期的に部屋で遊ばせる時間を設けましょう。また、上下運動ができるようにキャットタワーなどを設置することもおすすめです。住宅事情でスペースが限られている場合は、壁面を利用した棚やキャットウォークを設置することで、猫の行動範囲を広げることができます。

トイレ環境

清潔なトイレ環境は猫の健康維持に不可欠です。トイレサイズは猫が快適に使える大きさのものを選び、トイレの数は猫の数+1個が理想的です。
猫砂は、鉱物系、紙系、木系など猫の好みに合わせて選びましょう。
排泄物はこまめに取り除き、定期的にトイレ本体を洗うようにし常に清潔に保ちます。また、トイレの場所は静かで落ち着ける場所に設置し、猫が安心して用を足せるように配慮しましょう。
猫はプライバシーを重視する動物なので、人通りの多い場所や騒がしい場所にトイレを設置するのは避けましょう。

危険なものの除去

猫は好奇心旺盛な動物なので、思わぬものを口にしてしまうことがあります。そのため、猫にとって危険なものは事前に除去しておく必要があります。誤飲の危険性がある小さなもの、猫が噛み砕いてしまう可能性のある電化製品のコード、中毒を引き起こす可能性のある観葉植物などはできる限り置かない、または猫の届かない場所に片付けましょう。
以下は、猫にとって危険なものの一例です。

種類具体的なもの危険性
食べ物ネギ類、チョコレート、キシリトールなど中毒症状
植物ユリ、ポトス、アイビーなど中毒症状
日用品洗剤、漂白剤、殺虫剤など中毒症状
その他ビニール袋、ボタン電池、裁縫道具など誤飲、窒息、腸閉塞

日本猫のしつけ方

日本猫は賢い猫であり、適切なしつけを行うことで人も猫も快適に暮らすことができます。しつけは子猫のうちから始めるのが理想的ですが、成猫になってからでも可能です。叱るときは、大きな声を出したり体罰を加えるのではなく、低い声で「ダメ」と短く伝えましょう。 具体的なしつけの方法について、以下に解説します。

トイレトレーニング

トイレトレーニングは、子猫を迎えた日から始める重要なしつけです。 最初は子猫がトイレでするまでトイレに連れて行き、優しく声をかけながら排泄を促します。 排泄に成功したらたくさん褒めてあげましょう失敗しても叱らず、落ち着いてトイレに連れて行きましょう。
猫は清潔な動物なので、トイレが汚れていると他の場所で排泄してしまうことがあります。 常に清潔な状態を保つように心がけましょう。
野良ネコからの場合はかなり根気が必要ですが、一度トイレを覚えると失敗は格段に少なくなります。

引用:猫ッチョファミリー

爪とぎのしつけ

爪とぎは、猫の習性でありストレス発散や爪のお手入れに欠かせません。 家具などを傷つけられないように専用の爪とぎを複数用意し、そこで爪を研ぐように教えます。 家具などで爪を研いでいるのを見かけたら、すぐに「ダメ」と低い声で伝え爪とぎに連れて行きましょう。
爪とぎの素材や形状を選ぶことも重要です。麻、ダンボール、カーペットなど、様々な素材の爪とぎがあるので、愛猫の好みを探してみましょう。

噛み癖のしつけ

子猫は遊びの中で噛みつくことがありますが、そのままにしておくと成猫になっても噛み癖が治らない場合があります。 噛み癖を直すためには、噛まれた時に「痛い!」と大きな声で言って遊びを中断し、猫を無視しましょう。 猫は遊んで欲しい、人間も遊んでいると思って噛みついているので、無視することで噛んでも遊んでくれないと学習します。
しかし、噛み癖の原因がストレスの場合もあるため注意が必要です。
猫のストレスサインは、食欲の減少や過度な毛繕いによる脱毛、粗相をするようになるなどの他に攻撃的な行動に出ることもあります。ストレスにより噛むという行動に出ている場合は、ストレス原因を取り除いてあげることが大切です。
参考:アニコム損保/猫との暮らし大百科

無駄鳴きのしつけ

猫が大きな声で要求のために鳴き続ける場合は、無駄鳴きのしつけが必要です。 無駄鳴きに反応して要求に応えてしまうと、猫は鳴けば要求が通ると学習します。 要求鳴きをしている時は反応せず、鳴いている限り要求が通らないということを覚えさせましょう。
しかし、大きな鳴き声は病気や怪我のサインの場合もあるので注意が必要です。 どうしても鳴き止まない場合は、獣医師に相談してみましょう。

日本猫の健康管理

日本猫は比較的に丈夫な猫種ですが、健康管理を怠ると様々な病気を発症する可能性があります。愛猫が健康で長生きするためにも、日頃から適切なケアを行い異変にいち早く気づけるようにしましょう。

定期的な健康診断

日本猫の健康状態を維持するために、定期的な健康診断は欠かせません。少なくとも年に1回は動物病院を受診し、健康診断を受けましょう。年齢や持病の有無によってはより頻繁に精密な検査が必要になる場合もあります。
健康診断では、視診、触診、聴診、血液検査、尿検査などを行います。これらの検査を通して、早期に病気を発見し適切な治療を開始することができます。また、健康診断の結果を記録しておくことで、経年変化を把握しやすくなりより精度の高い健康管理が可能になります。

予防接種

感染症から日本猫を守るためには、予防接種が不可欠です。生後2~4ヶ月頃の子猫の時期には、コアワクチンと呼ばれる、猫汎白血球減少症・猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症の3種混合ワクチンを接種します。その後は獣医師の指示に従い、年に1回もしくは数年に1回のペースで追加接種を行います。

その他、猫白血病ウイルス感染症や猫免疫不全ウイルス感染症などのコアワクチンも、飼育環境や生活スタイルに合わせて検討しましょう。
獣医師と相談し必要なワクチンを選択することが重要です。

また、日頃から愛猫の様子をよく観察し、食欲、排泄、行動などに変化がないか注意を払いましょう。少しでも異常に感じたら、獣医師に相談することをおすすめします。
健康管理を徹底することで愛猫と長く健康で幸せな生活を送ることができます。

日本猫と暮らす上での注意点

日本猫との暮らしは喜びに満ちたものですが、責任も伴います。快適な共存生活を送るために、いくつか注意すべき点があります。

多頭飼いの場合

日本猫は縄張り意識が強い場合があり、多頭飼いには注意が必要です。先住猫がいる場合は、時間をかけて徐々に新しい猫に慣れさせるように慎重に行いましょう。それぞれの猫に専用のトイレや食事場所を用意し、突然縄張りを荒らさないことも大切です。特に同性で年齢が近い猫同士は縄張り争いをしやすい傾向にあります。
相性が悪い場合は、別々の部屋で飼育するなどの対策も検討しましょう。

アレルギー対策

猫アレルギーは、猫の唾液、尿、皮脂などに含まれるタンパク質が原因で起こります。こまめな掃除でアレルゲンを減らすことが重要です。空気清浄機の使用、こまめな猫のブラッシングシャンプーも効果的です。
猫アレルギーの完治は難しく、症状を緩和する対症療法を継続的に行うしかありません。アレルギー症状が重篤な場合は、医師に相談し適切な治療を受ける必要があります。

高齢者と日本猫の暮らし

高齢者が日本猫と暮らす場合は、猫の世話ができる体力や健康状態を考慮する必要があります。定期的な通院や毎日の食事の世話、トイレ掃除など猫の飼育には体力が必要です。高齢者だけで飼育が難しい場合は、家族や周囲のサポートを得られる体制を整えることが重要です。また、万が一の時の飼育の継続についても考えておく必要があります。

旅行や外出時の対応

旅行や長期間の外出時には、ペットホテルやペットシッターを利用する方法があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し猫にとって最適な方法を選びましょう。
留守番させる場合は、十分な量の餌と水を用意し、トイレも清潔にしておく必要があります。猫の様子を確認できるペットカメラを設置するのもおすすめです。

預け先メリットデメリット
ペットホテル急な体調の変化にもプロが対応してくれる環境の変化によるストレス
ペットシッター自宅で過ごせるためストレスが少ない費用が高め、依頼時間以外の猫の急な体調不良には対応できない

日本猫の里親制度

猫を家族に迎えたいけれど、ペットショップで購入する以外の方法を探している方もいるでしょう。そんな方におすすめしたいのが里親制度です。

里親になるメリット

里親になることで得られるメリットは様々です。

  • 命を救うことができる:保護されている猫たちは、新しい飼い主が見つからなければ殺処分されてしまう可能性があります。里親になることで、一つの命を救うことができます。
  • 成猫の性格がわかる:子猫の場合は成長後の性格が分かりづらいですが、成猫の場合はある程度性格が分かっているため、自分に合った猫を見つけやすくなります。保護団体は猫の性格を把握しているので、相談することで相性の良い猫を紹介してもらえます。
  • 保護団体からのサポートを受けられる:里親になった後も、飼育に関する相談やアドバイスを保護団体から受けることができます。初めて猫を飼う方でも安心して飼育を始められます。

里親になるための手続き

里親になるための手続きは保護団体によって異なりますが、一般的な流れは以下の通りです。

手順内容
1. 保護団体への問い合わせ保護団体に希望の猫について問い合わせます。譲渡条件なども確認しましょう。
譲渡会に参加すれば直接猫をみて話を聞くことができます。
2. 面談保護団体との面談で、飼育環境・家族構成・飼育経験などを聞かれます。猫との相性を見るため、猫と対面する機会もあります。
3. トライアル期間実際に猫を自宅に迎え入れ、一定期間一緒に生活するトライアル期間を設けている団体が多いです。この期間で猫との相性を最終確認します。
4. 正式譲渡トライアル期間を経て、問題がなければ正式に譲渡となります。譲渡契約書を交わし、譲渡費用を支払います。

里親になるためには、終生飼養の責任や適切な飼育を行う義務が伴います。最期まで責任を持って飼育できるか、家族とよく話し合ってから検討しましょう。

まとめ

この記事では、日本猫を飼う前に知っておくべき10のことを解説しました。
日本猫は個性豊かな毛色と性格、日本の風土に合った丈夫な体が特徴の猫です。古くから日本人とともに生活し人々を癒してくれた日本猫は、洋猫にはない愛おしい魅力がたくさんつまっています。
この記事が、これから日本猫と暮らそうと考えている方の参考になれば幸いです。

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